春の暖かい日差しを感じるとともに、東京の街中で桜が一斉に花開く季節が訪れます。都心の喧騒から離れた静かな名所から、歴史ある名所、夜桜を楽しめるスポットまで、多彩な桜の名所が都内には、点在しています。このページでは、東京都内で訪れたい桜名所を、穴場スポットから人気エリアまでご紹介します。開花予想や見頃時期、混雑を避けるコツ、周辺のおすすめグルメ情報まで、東京の桜を存分に楽しむためのお役立ちガイドをお届けします。
早咲きの河津桜から遅咲きの八重桜にいたるまで、春を彩る桜の魅力を東京の多彩な風景とともに愉しみましょう。
※2025年の東京都内の桜情報は随時掲載してまいりますので、時節までお待ち下さい。
東京都内の桜の見頃をチェック、開花予想と見頃時期
東京の桜は、毎年多くの人々を魅了する春の風物詩です。桜のシーズンは短く、見頃を逃すことのないようにしたいものです。
ここのところ東京の桜は、例年よりも早く開花する傾向があり、今年も見頃に関する最新情報をチェックする必要がありそうです。
このセクションでは、桜見頃予想、エリアごとの開花時期の違い、そして見頃を逃さないためのポイントをお伝えします。
今年の東京の桜見頃予想、早咲きから遅咲きまで
東京の桜見頃予想は、例年通りですと、ソメイヨシノが3月下旬にピークを迎えると予想されています。ただし、早咲きの桜や遅咲きの桜も東京には多く、見頃の時期にバラツキがあります。(2025年の情報は、発表があるまでお待ち下さい)
早咲きの桜(河津桜・寒桜):2月下旬から3月初旬に見頃を迎える早咲きの桜が多いです。これらの桜は寒さに強く、東京の南部や高台の公園で見られます。
ソメイヨシノ(染井吉野):東京の代表的な桜で、3月下旬から4月上旬にかけてが見頃です。多くの桜スポットがこの時期に一斉に開花し、春の訪れを感じさせます。
遅咲きの桜(八重桜・御衣黄):4月中旬から下旬にかけて、遅咲きの桜が見頃を迎えます。ソメイヨシノが散った後に楽しめる桜として、混雑も少なく、ゆっくりと楽しむことができます。
気候、気温の変化によって開花時期が前後する可能性があります。
東京都内の桜開花時期の地域差
東京は広大で多様な地域があるため、桜の開花時期に若干の差があります。一般的に、都心部の桜は早く開花しやすいですが、郊外の公園や山間部では少し遅れて開花する傾向にあります。
都心部(千代田区、中央区、新宿区、港区など):都市部の桜は比較的早咲きのソメイヨシノが多く、3月下旬から見頃を迎えることが一般的です。千鳥ヶ淵や新宿御苑などは、この時期に多くの人々で賑わいます。
郊外エリア(練馬区、立川市、八王子市、武蔵野市、青梅市など):少し遅めの開花となり、特に4月の初旬から中旬にかけて見頃となります。井の頭恩賜公園や石神井公園など、広大な公園で桜を楽しむことができます。
島しょ部(伊豆諸島、小笠原諸島):4月中旬〜下旬
また、同じ地域でも、日当たりや風通しの良さ、周辺の建物の影響などによって、開花時期に微妙な差が生じることがあります。
桜の見頃時期を逃さないためのチェックポイント
桜の見頃は短いため、タイミングを逃さずに楽しむためには少しの準備と注意が必要です。以下のポイントを押さえて、最高の桜を見逃さないようにしましょう。
開花予報をチェックしましょう。気象庁や桜の名所を紹介する観光サイトでは、開花予報を随時更新しています。特に、見頃予想や開花状況はリアルタイムで確認できるので、訪れる前にチェックすることをおすすめします。
訪問日時を調整しましょう。桜のピーク時期は混雑することが多いため、早朝や平日のお昼過ぎなど、混雑が少ない時間帯を狙って訪れると、ゆっくりと桜を楽しむことができます。
開花から満開までは約1週間、満開の状態は3〜4日程度と言われています。ご計画を立てるさいには、この期間を念頭に置かれるとよろしいかと思います。記憶にのこるすてきな桜体験となりますように。
東京都内の桜名所、エリア別おすすめスポット
東京には、桜の名所が点在しており、各エリアごとに異なる雰囲気で桜を楽しむことができます。都心の華やかなスポットから、静かに花見を楽しめる穴場、歴史を感じられる場所まで様々な景観を体験できます。
ここでは、都心エリア、郊外エリア、そして歴史的な名所を中心に、桜スポットを紹介します。
都心エリアの人気桜スポット:千鳥ヶ淵・新宿御苑など
東京の都心エリアにも人気のあるお花見スポットがたくさんあります。混雑が気にならなければ、どちらの桜も見事な景観を愉しめます。毎年多くの人々が都心にあるお気に入りの桜名所を訪れ、魅了され続けています。
千鳥ヶ淵とその周辺 [千鳥ヶ淵緑道、北の丸公園、靖国神社]
千鳥ヶ淵とその周辺は、東京の都心エリアで最も人気のあるお花見スポットのひとつです。
千鳥ヶ淵緑道は、皇居西側の半蔵濠に沿って約700メートルにわたって続く遊歩道です。200本以上のソメイヨシノやオオシマザクラが植えられています。例年3月下旬から4月上旬にかけてが見頃となり、2024年は3月22日から4月2日までライトアップが行われ、夜桜の幻想的な美しさも体験できます。
千鳥ヶ淵公園は、緑道の延長線上にあり、約170本の桜が咲き誇ります。公園内では、お花見を楽しむ人々でにぎわいますが、火気の使用や騒音は禁止されています。静かに桜を楽しむことができます。
隣接する北の丸公園には、樹齢50年以上の桜が約230本植えられており、広々とした芝生の上でゆったりとお花見を楽しめます。公園内には日本武道館があり、桜と近代建築のコントラストも趣きがありますね。
靖国神社も桜の名所として有名で、約400本の桜が境内を彩ります。気象庁が東京の桜の開花宣言をする際の標本木がここにあることでも知られています。神社の荘厳な雰囲気と桜の華やかさが見事に調和しています。
千代田区と一般社団法人千代田区観光協会が主催する「千代田のさくらまつり」の期間中は、千鳥ヶ淵緑道のLEDライトアップや、その夜桜をお濠のボートに乗って見上げられる乗船夜間営業など、さまざまなイベントが開催されます。
これらのスポットは、東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線の九段下駅や、東京メトロ半蔵門線の半蔵門駅からアクセスが便利です。都内でも大変人気のある場所です。ご多分に漏れずこの界隈は桜の季節は混雑します。
千鳥ヶ淵と靖国神社の桜を一望:穴場レストラン
東京の桜シーズンには、千鳥ヶ淵や靖国神社周辺が人気のお花見スポットとして賑わいますが、混雑を避けつつ絶景を楽しみたい方におすすめの、穴場スポット的なお店があります。
レストランの名は「Café sora(カフェソラ)」といいます。二松学舎大学九段キャンパス13階にある学食レストランですが、一般の方も利用可能な開かれた学食です。
しばらく営業を中断していましたが、2024年5月7日(火)より営業を再開しました。過去には「千代田のさくらまつり」開催期間に合わせて、お花見特別メニューを提供する「さくらまつり特別営業」も行われており、今後も同様のイベントが期待できそうです。
このレストランの最大の魅力は、一面ガラス張りの窓から望める絶景にあります。ここからは、靖国神社や日本武道館、千鳥ヶ淵の桜を眼下に見下ろすことができ、まさに空中お花見の気分を味わえます。
さらに、スカイツリーや東京タワー、丸の内のビル群などの、東京の象徴的な景観を一望できるのです。晴れた日には遠く富士山まで展望できることもあるそうです。
人気のお花見エリア周辺のレストランが混雑する中、比較的ゆったりと食事を楽しみながら、東京の桜景色を堪能できる貴重な場所といえるでしょう。(近頃はご存じの方も多くなり、些か穴場とも言い難い様になってきたようですが。 (´ω`))
▶ 二松学舎大学 13階レストラン「Café sora」営業再開のお知らせ
新宿御苑のお花見スポット
高層ビルが立ち並ぶ都会の中に、あたかも異世界のような空間が広がっています。その場所こそ、新宿御苑。明治時代から受け継がれてきた広大な庭園(58.3ha、周囲3.5km)では、春になると65種もの桜が競うように咲き誇り、訪れる人々を魅了する桜の名所でもあります。
実は新宿御苑の桜、その豊富な種類に秘密があります。皇室の庭園として造られた歴史から、国内外から厳選された桜の品種が植えられ、まるで「生きた桜の図鑑」のような空間が生まれたのです。ソメイヨシノだけを見に来たつもりが、思わぬ桜との出会いがあるかもしれません。
中でもマニアの間で話題なのが、園内に点在する「珍種の桜」です。例えば、緑がかった淡い黄色の花を咲かせる「御衣黄(ギョイコウ)」は、まるで和菓子のような優美な佇まい。また、花びらが100枚以上もある「菊桜」は、その贅沢な姿に誰もが足を止めてしまいます。
六本木ヒルズ(六本木さくら坂・毛利庭園)のお花見スポット
高層ビルや近代的に洗練された商業施設、ときに味気ないとも思える都会の景観の中にあって、独特の美しさを放つお花見スポットがあります。六本木ヒルズ(六本木さくら坂・毛利庭園)で都会のお花見も一興でしょう。
注目は、六本木さくら坂のライトアップ演出。昼間とは一味違う、幻想的な空間が広がります。LEDの色味が時間とともに変化し、桜の表情も刻々と変わっていく様子は、まさに都会ならではの夜桜エンターテインメント。仕事帰りに立ち寄れば、普段の生活では味わえない特別な時間を過ごせます。
毛利庭園の中央付近にある石のベンチは、実は桜と東京タワーが同時に収まるフォトスポット。夕暮れ時を狙えば、桜のシルエット越しに東京タワーのライトアップも楽しめる、まさに「インスタ映え」お誂え向きの撮影ポイントです。
六本木ヒルズの桜
- 都市の高層ビルを背景に桜を楽しめる独特の景観
- 夜はライトアップされ、幻想的な夜桜が楽しめる
- 周辺にはレストランやカフェが多く、お花見と食事を組み合わせやすい
- 六本木さくら坂:約100mの桜のトンネルが楽しめる
- 毛利庭園:日本庭園と桜の調和が美しい
- 東京メトロ日比谷線「六本木駅」1C出口直結
- 都営大江戸線「六本木駅」3出口から徒歩4分
- 週末は非常に混雑するので、平日や早朝の訪問がおすすめ
近隣には桜並木と東京タワーの組み合わせが絶景の「けやき坂」があります。お時間があればこちらも訪れてみましょう。
けやき坂と東京タワーといえば、六本木ヒルズ森タワー52階の展望台「東京シティビュー」からも見ることができます。海抜250mの高さから東京の夜景を一望でき、東京タワーも東京スカイツリーも挑める絶景スポットです。(※「東京シティビュー」は入館料が必要になります)
井の頭恩賜公園・石神井公園 ~都会の喧騒を忘れる、隠れた桜の聖地
SNSでバズる桜スポットを追いかけるのも結構ですが、偶には大きな公園の桜をじっくり愛でるのも趣きのあるお花見ですね。東京にありながら、懐かしいさえ感じる落ち着いたお花見スポットです。
井の頭恩賜公園と石神井公園をご紹介します。
【井の頭恩賜公園】
吉祥寺の隠れた宝石箱、井の頭恩賜公園。実はこの公園、こんな桜の楽しみ方があります。池を一周する約1キロの桜並木は、ただ眺めるだけでなく、”動きながら楽しむ”ことで、その真価を発揮するのです。また、井の頭池の周囲には200本の染井吉野や山桜が囲むように咲き誇り、ボートに乗って花見を愉しむこともできます。
早朝のジョギングコースとして人気の園内。朝靄がかかる中、水面に映る桜と、目の前に広がる桜を同時に体験できる、この時間帯だけの特権です。昼時でしたら、池のほとりにあるレトロな茶屋「いせや」(12:00〜22:00 月曜定休)で一服すれば、大正時代から変わらない風情とともに桜を愛でることができます。
地元民お墨付き(?)の穴場ポイントは、七井橋から少し外れた東側のベンチ*。ここは割と人が少ないうえに、池に映る桜と空に伸びる桜の枝を一度に見られる特等席なのです。写真好きの方が三脚を立てている姿をよく見かけます。
* 村上春樹の『スプートニクの恋人』に
『ぼくらはいつものように井の頭公園のベンチに並んで座っていた。すみれのいちばん好きなベンチだった。ぼくらの前には池が広がっていた。』
とありますが、このベンチでしょうか。ものがたりは桜の季節ではありませんでしたけれど……
公式サイト ▶ 井の頭恩賜公園
【武蔵野・中央通りの桜】
武蔵野市緑町の武蔵野中央交差点から北へと続く桜並木があります。およそ200本の桜が連なり、夜間ライトアップによる見事な桜トンネルが見られます。
中断していました「武蔵野桜まつり」は2024年3月31日、5年ぶりの開催となりました。アクセスはJR三鷹駅からバスで武蔵野市役所前停留所下車。
前回2024年公式サイト▶・第33回武蔵野桜まつり
【石神井公園】
「東京なのに、なぜここまで自然が?」そんな驚きの声が聞こえてきそうな石神井公園。特筆すべきは、桜と野鳥の共演という、あまり他所では味わえない独特の花見体験ができます。
三宝寺池周辺では、カモやカイツブリなどの水鳥たちが、桜の下を悠々と泳ぐ姿が見られます。運が良ければ、カワセミが桜の枝に止まる瞬間も。野鳥の声をBGMに楽しむ花見は、きっと都会の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。
桜の下で花見弁当をお楽しみという方やお子様連れには、広々とした「草地広場」がおすすめです。
寛いでこの時期の風情をゆっくりと味わいたい向きに、とっておきの場所があるのでご紹介しておきます。知る人ぞ知る隠れスポットです。石神井池の西側にある小道を進むと、ひっそりと咲く枝垂れ桜に出会えます。地元の方々の間で密かに愛されているこの場所、SNSではほとんど紹介されていない穴場だと思います。
歴史的な桜スポット:浅草寺・上野恩賜公園
歴史ある桜の名所には、その場所ならではの風情があり、あじわいのある魅力が満載です。時間帯や天候によって様々な表情を見せる桜の魅力が、ご自身の視点で体験できるでしょう。
浅草寺と隅田公園の桜
下町情緒あふれる浅草で、知る人ぞ知る花見スポット、浅草寺の桜は、江戸時代から続く「花見寺」としての歴史を持つ、由緒ある桜の名所です。
特に注目したいのが境内にある国指定名勝,重要文化財、伝法院庭園(でんぽういんていえん)での特別なお花見体験。安土桃山時代から江戸時代前期の大名で著名な茶人でもある小堀遠州の作庭と伝わるるこの庭園は通常は非公開です。桜の時節に合わせた特別拝観が公開されます。あたかも江戸のアートディレクタ小堀遠州・作の秘密の園に招待されたかのような気分で、樹齢100年を超える枝垂れ桜を堪能できます。(※現在工事中で一般公開は未定だそうです。庭園整備事業に引き続き、園内に建立されている重要文化財、本坊建築群が修理中だということです。一般公開の再開を待ちましょう。)
公式サイト ▶ 浅草寺・伝法院
夜の浅草寺(せんそうじ)も見逃せません。仲見世通りの賑わいが落ち着く夕刻以降、五重塔と桜のライトアップが始まります。提灯の灯りと桜が織りなす情緒的な風景は、昼間とは全く異なる魅力を放ちます。江戸情緒的演出の夜桜見物は、外国からの観光客にも人気があります。
浅草界隈では、隅田公園の桜が昔からよく知られています。隅田川を挟んで台東区側と墨田区側の両岸に広がる桜並木がのぞめます。隅田公園内の桜は現在約700本あり、徳川八代将軍・吉宗による植樹施策に端を発しています。江戸の当時から茶店があり花見客で賑わったようです。
隅田川に映る桜と東京スカイツリーのコラボレーションは、一度見ておきたい景色です。浅草寺周辺は観光スポットも多く、花見を楽しんだ後には、浅草の商店街を散策するのも楽しいですよ。
公式サイト ▶ 浅草寺
▶ 墨田区の隅田公園
▶ 台東区の隅田公園
上野恩賜公園(台東区)
「サクラの森に、アートと歴史が息づく」-それが上野恩賜公園(うえのおんしこうえん:「上野公園」、「上野の森」)の魅力です。上野公園の桜は園内の場所によって、いろいろ異なる花見体験ができるのです。
例えば、噴水広場周辺は、まさに江戸時代からの花見文化を体験できるスポット。露店の香ばしい?匂いや、花見宴の賑やかな声が響き渡ります。一方、東京国立博物館前の桜並木は、芸術と桜を愛でる静寂な知的?空間。同じ公園内でありながら、かなり違った雰囲気をたのしめます。
上野公園内を「移動しながら」桜を愛でるというのも一興でしょう。不忍池から始まり、西郷隆盛像、美術館前と、場所によって異なる表情を見せる桜を、散策しながら楽しむという趣向です。水上音楽堂付近の坂道は、桜のトンネルが作る光と影の競演が見事。
喧騒を避け朝一番の静けさの中で訪れれば、江戸の昔を思い起こす風情を感じられるかもしれません。
国立科学博物館の裏手にある小道。いわば「朝陽と桜の小径」的穴場スポット。早朝の太陽が桜を透かし、あたかもステンドグラスのような美しい光景を作り出します。ただし、この絶景は7:00〜7:30a.m.の限られた時間帯でしか見られないそうです。
東京国立博物館では「博物館でお花見を」(←リンクは2024年のもの)と題して桜をモチーフにした展示を毎年行っています。2024年は3月14日から4月9日まで開催されました。
上野恩賜公園は、東京でも最も有名な桜の名所の一つです。全体で約1,200本の桜が咲き誇り、多くの花見客で賑わいます。桜の木々が連なる「桜並木」や、池に映る桜の美しさに称賛を博しています。また、上野の東照宮や博物館も近く、文化と自然の両方を楽しむことができる場所です。「夜桜」も人気があり、ライトアップされた桜の美しさを堪能できます。
歴史ある桜の名所には、その場所ならではの楽しみ方や、知られざる魅力が満載です。時間帯や天候によって様々な表情を見せる桜を、ご自分の視点で新しい発見をなさってください。
公式サイト ▶上野恩賜公園
桜の種類別に楽しむ!東京都内の特徴的な桜名所
東京都内では、桜の種類によって見られる場所や雰囲気が異なります。このセクションでは、ソメイヨシノをはじめ、早咲き桜、遅咲き桜といった種類別におすすめのスポットを紹介します。
ソメイヨシノの名所:東京の定番スポット
ソメイヨシノ(染井吉野)は、東京で最も一般的に見られる桜の種類で、3月下旬から4月上旬にかけて見頃を迎えます。日本を代表する桜として広く親しまれており、東京の名所でも多くのソメイヨシノが見られます。
新宿御苑では、広大な敷地内に数百本のソメイヨシノが咲き、東京の桜の名所の中でも特に人気があります。
千鳥ヶ淵も、ソメイヨシノが満開になると、その美しさに多くの観光客が集まります。
当サイト内参考 ▶ 「ソメイヨシノ:日本を代表する桜の特徴と歴史」
早咲きの桜:河津桜と寒桜を楽しめるスポット
河津桜や寒緋桜(緋寒桜とも言います)は、早いところでは1月のうちに咲き始める、通常よりも早咲きの桜です。多くは2月末から3月初旬にかけて満開を迎えます。これらの桜は、東京の南部や暖かい地域に多く見られますが、今は多くの地域で植樹されています。
静岡県河津町で発見され広まったという河津桜は特に暖かい気候を好み、早春に鮮やかなピンク色の花を咲かせます。墨田公園や代々木公園、新宿御苑などで見ることができます。
寒緋桜は花期も比較的長く、寒い冬を乗り越えた桜として多くの人々に愛されています。
多くの栽培品種があり、都内では井の頭恩賜公園で河津桜や寒緋桜、大寒桜が三鷹の森ジブリ美術館の周辺など各所に点在しています。
■ 河津桜と寒桜・おすすめスポット
1. 旧中川河津桜並木
● 河津桜、約170本が川沿いに咲き誇る
● スカイツリーをバックに桜を楽しめる絶景スポット
● 最寄り駅:都営新宿線東大島駅
2. 羽根木公園
● 河津桜、約650本のが楽しめる都内最大級の早咲き桜の名所
● 毎年2月上旬から「せたがや梅まつり」が開催される
● 最寄り駅:世田谷代田駅、梅ヶ丘駅
3. 大島小松川公園
● 寒緋桜、約200本が楽しめる、都内有数の早咲き桜スポット
● 広々とした公園で、のんびりと散策しながら花見ができる
● 最寄り駅:JR小松川駅
遅咲きの桜:八重桜・御衣黄を見られる場所
*八重桜や**御衣黄などの遅咲きの桜は、ソメイヨシノが散った後、都内では概ね4月中旬から下旬にかけてに見頃を迎えます。
*八重桜(やえざくら)は、桜の品種名ではなく、八重咲きの花を持つ桜の総称です。その豪華な花びらが特徴で、咲き誇る姿が圧巻です。小金井公園や上野恩賜公園、浜離宮恩賜庭園などで見られます。
当サイト内参考ページ ▶八重桜(やえざくら):八重咲きの華やかさ
**御衣黄(ぎょいこう)は、ウコンザクラ(鬱金桜)に似ていますが、淡い緑色の花を咲かせる珍しい桜で、遅咲きの桜として知名度があります。新宿御苑の一部エリアで見られます。神代植物公園には珍しい品種も含め様々な桜があり八重桜や御衣黄なども見る事ができます。
当サイト内参考ページ ▶御衣黄と紫桜
混雑を避けて桜を楽しむ方法:穴場スポットや混雑回避のコツ
桜のシーズンは人気スポットが大変混雑します。そこで、混雑を避けてゆっくりと桜を楽しむための方法や穴場スポットを紹介します。
穴場スポットの選び方とおすすめエリア
桜の名所は多くありますが、人気スポットはどうしても混雑します。穴場スポットを選ぶことで、より静かに桜を楽しむことができます。
井の頭恩賜公園や石神井公園などの郊外の公園は、都心部に比べて混雑を避けやすいです。特に週末よりも平日に訪れると、より落ち着いて花見を楽しむことができます。
高尾山の周辺にも桜が咲いており、標高が高いため、少し遅れて桜を楽しめるので、早咲きや遅咲きの桜を狙うことも一つの方法です。
いずれにしましても桜のピーク時期は特に混雑します。見頃を過ぎたあたりや、早朝、平日を狙って訪れることで、少しは混雑を避けてことができるでしょう。
混雑を避けるためのアクセス情報
桜のシーズン中、人気のスポットに行く際にはアクセス方法を工夫することも重要です。特に、混雑を避けるためには公共交通機関を優先することが効果的です。シェアサイクルも活用すれば柔軟な移動ができます。
東京の桜名所は、ほとんどが地下鉄やJR線からアクセス可能です。郊外でしたらバスを利用しましょう。混雑する時間帯を避け、朝早くや平日の比較的空いている時間帯に訪れることで、混雑回避に役立つでしょう。
また、複数の最寄り駅を把握し、状況に応じて鉄道ラインや利用駅を選択できるようにしておくとよろしいでしょう。人の流れによっては、往きと復りで異なる駅を把握しておくと助かることもあります。
車でのアクセスは、近隣の駐車場やパーキングの混雑を避けるため、事前に駐車場の予約をしておくと便利です。また、駐車場が少ない地域では公共交通機関を使う方が、ストレス無く楽しめます。お帰りのお食事にも車がない方が何かとお愉しみになれますでしょう。
とは申しましても、人気の場所での混雑は致し方ありません。桜並木なども歩行者片側通行などの策を講じているところもあります。賑わいのなかを行き交う人々とともに桜を愛でる心の余裕が、桜も人もいっそう華やぐということになりますね。
《 清水へ 祇園をよぎる 桜月夜 こよひ逢ふ人 みな美しき 》 与謝野 晶子
上の歌は都内の桜ではありませんが、美しい桜のもとでは「こよひ逢ふ人 みな美しき」、このような心情で愉しみたいものです。
まとめ:桜シーズンを楽しむためのポイント
桜のシーズンは短いので、最適なお花見のためには下調べと周到な計画が必要になります。今年の桜を最大限に楽しむためのポイントを押さえておきましょう。
このページのおしまいの「まとめ」として、「桜シーズンを楽しむためのポイント」を載せておきます。基本的なことばかりですが、確認の意味をも込めまして、ご一読ください。
ベストな訪問時期とアクセス方法
桜の見頃をしっかりと見極め、ベストなタイミングで訪れることが重要です。特に、桜のピーク時期に混雑を避けるためには、開園間際の早朝や平日を選ぶことをお勧めします。また、桜の種類によって開花時期が異なるため、早咲きの河津桜や寒桜、遅咲きの八重桜や御衣黄を狙って訪れることもできます。
アクセス方法についても、混雑を避けるために公共交通機関を上手に利用しましょう。特に都心部の名所は、早朝の時間帯が比較的空いていてゆっくり楽しめます。
桜を楽しむための持ち物リスト
桜の花見を快適に楽しむために、必要な持ち物を準備しておくことも大切です。
ピクニックシートは座ってゆっくり桜を楽しむために必須です。公園や広場での花見には欠かせません。
美しい桜を写真に収めるためのカメラやスマホを準備しましたか。特に夜桜や構図をしっかり決めたい撮影には、三脚があると便利です。混雑時は迷惑にならないようご配慮をお願いします。
桜の見頃は春の始まりですが、朝晩はまだ冷えることもあります。早朝に桜を楽しみたい場合は、薄手のジャケットやストールなどを持参すると安心です。夜桜見物には防寒具は必須です。
案外、お持ちにならないのが”雨具”です。事前に天気予報をチェックし、突然の雨に備えて折りたたみ傘などを用意していきましょう。
忘れずにチェック!桜シーズンの注意点
桜シーズンを楽しむために、いくつかの注意点も押さえておきましょう。
ゴミの持ち帰り用袋なども用意します。 お花見の後は、ゴミをしっかりと持ち帰るようにしましょう。環境への配慮が求められる時期です。
混雑時のマナーを守りましょう。 桜の名所は多くの人々で賑わうため、周りの人に迷惑にならないよう配慮した行動が大切です。場所取りの争奪とか、迷惑な騒音などで諍いにならないよう気配りが必要ですね。
花粉症対策もおわすれなく。春は花粉が飛び交う季節でもあります。人混みや昼夜の気温の変化などで花粉症の症状が出やすくなる方もいらっしゃいます。予防策としてマスクや目薬など、そして日頃の花粉対策グッズなどももっていきましょ。