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東京の桜名所を巡る!おすすめの散策コース6選

春の訪れを感じる東京には、桜の名所が数多く点在しています。今回は、その中から1日で巡ることができるおすすめの散策コースを6つご紹介します。

一人でのんびり歩くのも良し、家族や友人と連れ立って訪れるのも楽しい桜めぐり。はたまた、いとしいあのひととふたりなら……

東京タワーを背景に楽しむ芝公園や、池に映る桜が美しい井の頭公園、夜桜が幻想的な六義園の枝垂れ桜など、多彩な魅力が詰まったコースからお気に入りを見つけてください。

この春は、東京の桜を満喫しながら散策してみませんか?各コースにはアクセス情報も掲載していますので、プラン作りの参考にぜひどうぞ!

※当ページの挿入画像は全てAIによる生成のもので、現実の風景ではありません。

  1. 芝公園から増上寺を経て浜離宮へ!桜を巡る散策コース
    1. 芝公園:東京タワーを背景に楽しむ桜
    2. 大本山 増上寺:徳川家ゆかりの桜名所
    3. 浜離宮:江戸時代の趣き漂う庭園と桜
  2. 代々木公園から明治神宮、そして青山霊園へ!桜と歴史の散策コース
    1. 代々木公園:都心の広大な桜スポット
    2. 明治神宮:静寂の中で味わう桜
    3. 東郷神社:都会のオアシスで楽しむ桜
    4. 青山霊園:桜トンネルと著名人も眠る名所
  3. 靖国神社から千鳥ヶ淵を抜けて日比谷公園へ!皇居周辺の桜散策コース
    1. 靖国神社:東京桜開花宣言の象徴スポット
    2. 千鳥ヶ淵:水面に映る桜並木の景観
    3. 北の丸公園:昭和天皇ゆかりの桜名所
    4. 英国大使館前:歴史を感じる桜の起点
    5. 法務省旧本館(赤れんが棟):洋館と桜花の調和スポット
    6. 桜田門:歴史舞台の桜と石垣風景 
    7. 日比谷公園:明治開園の近代公園で味わう桜の風情 
  4. 江戸川公園と神田川沿いを歩き甘泉園公園へ!静けさを楽しむ桜散策コース
    1. 江戸川公園:神田上水を偲ぶ桜名所 
    2. 神田川沿い:桜並木が続く水辺の散歩道
    3. 甘泉園公園:大名庭園で味わう春のひととき 
  5. 六義園から小石川植物園を訪れ播磨坂へ!文京区の桜名所めぐり
    1. 六義園:大きなしだれ桜の幽玄な夜桜のすがた
    2. 小石川植物園:静寂の中で楽しむ学びの桜
    3. 播磨坂:「文京さくらまつり」が開催される名所
  6. 井の頭公園から小金井公園を経て羽村取水堰へ!西東京エリアの桜めぐり
    1. 井の頭公園:池に映る桜と春の景色
    2. 小金井公園:家族で楽しめる桜の広場
    3. 羽村取水堰と玉川上水:桜並木の歴史散策
  7. まとめ

芝公園から増上寺を経て浜離宮へ!桜を巡る散策コース

芝公園➜増上寺➜浜離宮

都営地下鉄三田線の芝公園駅A4出口から、芝公園も増上寺も歩いてすぐの位置にあります。増上寺から浜離宮までは、海岸通り経由で3〜40分ぐらい、港区から中央区への散策となります。

移動にシェア自転車をご利用なさるのもいいかもしれません。浜離宮の水面に面した広い庭園の桜が待ち受けています。

芝公園:東京タワーを背景に楽しむ桜

明治6年の開園で日本で最初の5公園(芝,上野,浅草,深川,飛鳥山)の一つです、公園内の桜は約140本あり、芝丸山古墳や弁天池のあたりに集中しています。桜越しの背景に東京タワーが挑ぞめるスポットもあります。

《最寄り駅》
JR「浜松町」徒歩12分
都営地下鉄三田線「芝公園」徒歩2分、
都営地下鉄三田線「御成門」徒歩4分、
都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門」徒歩5分、
都営地下鉄大江戸線「赤羽橋」徒歩2分

・芝公園 ・公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/park/siba/


大本山 増上寺:徳川家ゆかりの桜名所

三縁山広度院 増上寺(さんえんざん こうどいん ぞうじょうじ)は開山1393年(明徳4年)の由緒あるお寺、徳川家の菩提寺でもあります。日比谷通り側の三解脱門(さんげだつもん、重要文化財)をくぐると3つの煩悩(貪,瞋,痴・とん,じん,ち)から解脱ができるとされています。境内には染井吉野を中心に約200本の桜があり、江戸彼岸や枝垂れ桜も点在。

《最寄り駅》
JR線・東京モノレール「浜松町駅」徒歩10分
都営地下鉄三田線「御成門駅」徒歩3分、
都営地下鉄三田線「芝公園」徒歩3分
都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門駅」徒歩5分
都営地下鉄大江戸線「赤羽橋駅」徒歩7分
東京メトロ日比谷線「神谷町駅」徒歩10分

・増上寺・公式サイト https://www.zojoji.or.jp/route/


浜離宮:江戸時代の趣き漂う庭園と桜

浜離宮恩賜庭園 (はまりきゅう おんしていえん)は1654年(承応3年)甲府浜屋敷に始まり、徳川六代将軍、家宣の別邸である浜御殿を経て、明治維新後に皇室の離宮となりました。戦後、東京都に下賜され、整備の後1946年(昭和21年)から公開されています。1952年(昭和27年)国の特別名勝及び特別史跡に指定されました。園内には、染井吉野のあとに咲く八重桜、鬱金桜、御衣黄など珍しい桜も点在しています。

《最寄り駅》
<大手門口>
都営地下鉄大江戸線「築地市場」徒歩7分
都営地下鉄大江戸線・ゆりかもめ「汐留」徒歩7分
JR・東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線「新橋」徒歩12分
<中の御門口>
都営地下鉄大江戸線「汐留」徒歩5分
JR「浜松町」徒歩15分
<水上バス>
・東京都観光汽船(浅草)「浜離宮」水上バス発着場 下船

浜離宮・公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/park/hama-rikyu/index.html

 

代々木公園から明治神宮、そして青山霊園へ!桜と歴史の散策コース

代々木公園➜明治神宮➜東郷神社(➜青山霊園)

原宿駅や地下鉄代々木公園駅を降りたらすぐの代々木公園でお花見。そして隣接する明治神宮に移ってお詣り。若者で賑わう原宿竹下通りをぶらついて、東郷神社へ、というプランです。

帰りには表参道や青山の洗練された街並みのそぞろ歩きやお食事もよろしいでしょう。さらに、健脚な方やお時間に余裕がお有りなら、青山霊園まで足を延ばして、広大な墓地の静寂な雰囲気の中で桜を眺めながらの散策も結構ですね。園内の桜トンネルを抜けて夕闇の六本木方面へ、という手もアリかもしれません。

代々木公園:都心の広大な桜スポット

代々木公園(よよぎこうえん)は陸軍の「代々木練兵場」の跡地です。戦後は、米軍の兵舎・家族用宿舎「ワシントンハイツ」を経て1961年(昭和36年)に返還され、1964年(昭和39年)の「東京オリンピック」で「代々木選手村」の一部として使用されたました。その後1967(昭和42)年に「代々木公園」として開園しました。
広大な敷地(約54ha)に豊かな自然が溢れ、河津桜などの早咲きから染井吉野など600本以上の桜あり、園内のいたるところで見ることができます。殊に渋谷門近くの「桜の園」と呼ばれる広場では枝が連なり重なって咲き誇る桜は見ものです。中央広場の噴水池が撮影スポットとして人気があります。
《最寄り駅》
JR「原宿」徒歩3分
東京メトロ千代田線「代々木公園」徒歩3分
東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前(原宿)」徒歩3分
小田急線「代々木八幡」徒歩6分

・代々木公園・公式サイト  https://www.tokyo-park.or.jp/park/yoyogi/index.html


明治神宮:静寂の中で味わう桜

明治神宮(めいじしんぐう)は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする神社で、1920年(大正9年)に創建。73ha(約22万坪)の広大な神域のほぼ中央に御社殿があります。桜はさほど多くはありませんが宝物殿前の広場から眺める桜、北池ほとりに佇む桜など静かに愛でる大人の桜空間と言えそうです。周辺の木々や植物などと共存を織りなす桜も良き景観ですね。公園ではあリませんのでそれなりの配慮が必要です。

《最寄り駅》
JR山手線・東京メトロ(千代田線・副都心線)「明治神宮前」徒歩1分
JR山手線・総武線/都営大江戸線「代々木」  徒歩5分
小田急線 「参宮橋」徒歩3分
東京メトロ副都心線  「北参道」徒歩5分

・明治神宮・公式サイトhttps://www.meijijingu.or.jp/


東郷神社:都会のオアシスで楽しむ桜

元帥海軍大将・東郷平八郎を祀る東郷神社(とうごうじんじゃ)です。もとは鳥取藩主・池田慶徳が1862年(文久2年)より所有の屋敷でした。竹下通りの喧騒とはうって変わり静寂な境内、約320本の桜が植えられています。大都会の中にあっても、このような静かな環境で桜散策を愉しむことができるのは嬉しいことです。日本庭園の池にかかる橋から見る桜の大樹なども趣きがあります。

《最寄り駅》
JR山手線「原宿」(竹下口) 徒歩3分
東京メトロ(千代田線・副都心線)「明治神宮前」徒歩5分

・東郷神社公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/reien/park/index045.html


青山霊園:桜トンネルと著名人も眠る名所

青山霊園(あおやまれいえん)は都内23区最大の都立霊園です。1872年(明治5年)美濃郡上藩主・青山家の屋敷跡に開設された墓地が始まりです。約26ha(約7万9千坪)の敷地内には多くの著名人の墓も存在し、忠犬ハチ公の墓もここにあります。

港区のビル街の中にあって、四季折々の樹木が生い繁る貴重な都会空間です。約320本の染井吉野をはじめ八重桜、枝垂れ桜なども点在します。園内を縦横に走る歩道に沿っての桜並木など古くからお花見の名所として知られてきました。北入口から南入口までの道路を左右から覆う長い桜のトンネルを歩くために毎年通う方もいらっしゃいます。

《最寄り駅》
東京メトロ銀座線「外苑前」 徒歩7分
東京メトロ千代田線「乃木坂」 徒歩10分
東京メトロ半蔵門線、銀座線、都営地下鉄大江戸線「青山一丁目」徒歩9分

・青山霊園・公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/reien/aoyama/index.html

 

靖国神社から千鳥ヶ淵を抜けて日比谷公園へ!皇居周辺の桜散策コース

靖国神社➜千鳥ヶ淵➜桜田門➜日比谷公園

九段下駅で降りて靖国神社で観桜。それから、北の丸公園や千鳥ヶ淵ボート場の周囲をぐるりと巡って千鳥ヶ淵公園、道路を隔てて英国大使館前の桜並木、半蔵門駅で散会というコース。

あるいは桜田門まで歩みを運び、門をくぐって桜を眺め歴史に思いを馳せるもよし、道路の反対側にある法務省旧本館(赤れんが棟)の桜を仰ぎ明治の面影を偲ぶというのも乙な桜巡りということになるでしょう。

さらに、健脚の方なら祝田橋を過ぎ日比谷公園まで。ここが本日のゴール、桜を眺めながら締括りの休憩、といういささか長い行程の桜名所堪能散策コースはいかがでしょうか。

靖国神社:東京桜開花宣言の象徴スポット

国家のために殉難した人たちの霊を祀る靖國神社(やすくにじんじゃ)は、九段の坂上に鎮座しています。ここは、東京の桜開花の目安となる標本木がある地としても知られる、桜の名所でもあります。境内には染井吉野を中心に約500本の桜があります。山桜、枝垂れ桜、鬱金桜、八重桜など見頃の異なる桜も点在しその彩りの変化を愉しむこともできます。外苑表参道から内苑へと見事な桜がつづきます。

《最寄り駅》
東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下駅」徒歩5分
東京メトロ東西線・有楽町線・南北線 / 都営大江戸線「飯田橋」 徒歩10分
東京メトロ有楽町線・南北線 / 都営新宿線 「市ヶ谷」 徒歩10分
JR・中央・総武線  「飯田橋」、「市ケ谷駅」各 徒歩10分・靖国神社・公式サイト https://www.yasukuni.or.jp/


千鳥ヶ淵:水面に映る桜並木の景観

都内有数の桜名所である千鳥ケ淵(ちどりがふち)は皇居の北西側のお濠を指します。お濠に沿った約700mの遊歩道の千鳥ヶ淵緑道(ちどりがふちりょくどう)など、周辺には約260本の桜が植えられ水面に映る桜花とともにその景観に人気があります。また区営のボート場があり、桜の時節には舟上から桜を仰ぎ見るために長蛇の列を成しています。千鳥ケ淵、半蔵濠の堤、千鳥ケ淵公園などの桜が連なり一体となって都心にありながら自然あふれる景観を呈しています。

《最寄り駅》
東京メトロ東西線・半蔵門線 / 都営新宿線「九段下」徒歩5分
東京メトロ半蔵門線「半蔵門」徒歩5分

・千鳥ヶ淵千鳥ヶ淵緑道(千鳥ヶ淵)東京都千代田区の観光情報公式サイト


北の丸公園:昭和天皇ゆかりの桜名所

かつて江戸城は、本丸・ニの丸・三の丸、西の丸、北の丸、吹上の区域に分かれていました。
北の丸公園は往時の北の丸エリアに位置しています。明治時代以降は陸軍の兵営地でした。戦後は皇居周辺の緑地として活用され、1969年(昭和44年)に昭和天皇の還暦を記念して開園し、一般公開になりました。園内には様々な樹木が茂り、200本以上の桜が咲く花見名所でもあります。

《最寄り駅》
東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下駅」徒歩5分
東京メトロ東西線「竹橋駅」徒歩5分

公式サイト 北の丸公園(スポット紹介)|東京都千代田区の観光情報公式サイト


英国大使館前:歴史を感じる桜の起点

千鳥ケ淵公園から道路を挟んで桜並木の向こう側に駐日英国大使館(ちゅうにちえいこくたいしかん、British Embassy Tokyoがあります。実はここが「千鳥ケ淵の桜」発祥の地だそうです。1898年、当時の英国公使アーネスト・メイソン・サトウ氏(1843年-1929年Ernest Mason Satow / 日本名:佐藤 愛之助)が公使館(現大使館)前の空き地に桜を植えて東京府に寄贈しました。やがて美しい桜並木となりますが戦禍で殆どが朽ちてしまったようです。戦後新たに植えられ、今日の桜並木の名所となっています。

明治時代の英国公使館はヘンリー・ボイス設計による赤レンガ造りの建物(明治7年完成)でしたが、関東大震災で倒壊してしまいました。現在の英国大使館は1929年(昭和4)頃に英国工務省の設計により建てられたものです。

《最寄り駅》
東京メトロ東西線「半蔵門」駅 徒歩6分

参考サイト東京都千代田区の観光情報公式サイト駐日英国大使館


法務省旧本館(赤れんが棟):洋館と桜花の調和スポット

米沢藩上杉家江戸屋敷跡地に旧司法省庁舎として1895年に竣工のドイツ・ネオバロック様式の歴史的建造物が建てられました。関東大震災や空襲などでだいぶ損傷しましたが、1994年、改修工事で創建時の外観に戻され、法務総合研究所及び法務図書館として使われています。同年国の重要文化財に指定されています。
桜田門から道路を挟んで反対側にあり、レンガ造りの建物と桜のマッチングがすてきなスポットになっています。

《最寄り駅》
東京メトロ有楽町線「桜田門駅」徒歩1分
東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関駅」 徒歩4分
都営地下鉄三田線「日比谷駅」徒歩6分
JR山手線・京浜東北線「有楽町駅」徒歩10分

・参考サイト 法務省旧本館(赤れんが棟)フォトギャラリー


桜田門:歴史舞台の桜と石垣風景 

1860年(安政7年3月3日)、「桜田門外の変」があった場所です。水戸藩の脱藩水戸浪士17名と薩摩藩士1人が彦根藩の行列を襲撃し、大老・井伊直弼を暗殺した事件です。
開かれた枡形門の外から挑める桜とお城が絶景のスポットです。お濠を挟んで両岸に桜があり、石垣を背景の
風情ある景観が秀逸。周りを見わたせば遠くに近代都会のビル群が林立しています。

《最寄り駅》
東京メトロ有楽町線「桜田門」駅 徒歩1分
東京メトロ丸ノ内線 ・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」駅 徒歩3分

・参考サイト桜田門・桜田濠のサクラ (環境省・皇居外苑ニュース)


日比谷公園:明治開園の近代公園で味わう桜の風情 

日比谷公園は1903年(明治36年)に開園の日本初の洋風近代式公園です。面積16.2ha(4万9千坪)の園内には市政会館、日比谷公会堂、日比谷図書文化館、野外音楽堂(整備計画にて休館中)、など様々な施設とともに多くの樹木や花壇があり、訪れる人を楽しませています。桜の数は多くはありませんが、大島桜、染井吉野、山桜、枝垂れ桜などが点在しています。雲形池、広場周辺にも園内には洋食・フレンチの「日比谷松本楼」や多国籍料理とビールの「日比谷サロー」などの飲食店や売店など食事や休憩に利用できる施設もあります。

《最寄り駅》
東京メトロ丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関」徒歩3分
東京メトロ日比谷線・千代田線/都営地下鉄三田線「日比谷」徒歩1分
東京メトロ有楽町線「桜田門」徒歩5分
JR「有楽町」徒歩8分

・日比谷公園・公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/park/hibiya/index.html

 

江戸川公園と神田川沿いを歩き甘泉園公園へ!静けさを楽しむ桜散策コース

江戸川公園➜神田川沿い➜甘泉園公園(かんせんえんこうえん)

東京メトロ有楽町線・南北線の江戸川橋駅を出ると徒歩5分程度で江戸川公園に着きます。このあたりは関口台地という高台にあり、公園の近隣には椿山荘(旧・山県有朋邸)、肥後細川庭園(細川家屋敷跡地、池泉回遊式庭園)、関口芭蕉庵(松尾芭蕉の神田上水工事担当時の住居跡)などの勝地があり、この界隈での桜巡り散策で1日を過ごすのもいいかもしれません。

ですが、今回のおすすめは、さらに足を伸ばすこちらのコース➜ 江戸川公園でのお花見のあと、神田川沿いの桜の下をゆっくり歩いて甘泉園公園まで桜巡りの散策というものです。文京区関口から新宿区西早稲田へと、区をまたがる移動ですが、かなりゆっくり歩いても小一時。静かな街の水辺の桜を楽しめるコースです。

江戸川公園:神田上水を偲ぶ桜名所 

江戸川公園は、文京区の関口台という地域にあります。江戸時代に神田上水(神田川)を流れる水を堰き止める口の位置にあったことが地名の由来だとか。神田川に沿った長い形状の公園敷地は変化に富んだ景観が続きます。斜面に設えた浮き橋状遊歩道は樹木を保護する目的でもあります。川面に映るソメイヨシノ(染井吉野)が連続して咲き誇る優美な桜名所です。

《最寄り駅》
東京メトロ有楽町線・南北線「江戸川橋」徒歩5分

参考サイト 江戸川公園 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b036/p004885.html

神田川沿い:桜並木が続く水辺の散歩道

神田川沿いの遊歩道は桜並木が続き、都心にありながら自然を感じられる観桜散歩コースです。満開の桜が川面に映り、舞い落ちる花びらが水上に浮かび流れる様子も風情がありますね。人気のお花見スポット・面影橋まで川沿いに進んで甘泉園公園に引き返しましょうか。

参考サイト
神田川沿いの遊歩道 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/walkmap/map/detail/129.html
肥後細川庭園 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b036/p004891.html
関口芭蕉庵 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b014/p003746.html

面影橋 https://www.kanko-shinjuku.jp/course/-/article_1412.html


甘泉園公園:大名庭園で味わう春のひととき 

新宿区立甘泉園公園(かんせんえんこうえん)は、園内を廻り巡って鑑賞する回遊式日本庭園(1万4000㎡=約4千200坪)です。江戸時代の大名屋敷跡に作られた庭園で、池を中心とした景観が美しく、枝垂れ桜と日本庭園の優美な趣きに定評があります。神田川の南側、都電が走る新目白通りを挟んで入口があります。

《最寄り駅》
都電荒川線「面影橋駅」徒歩1分
東京メトロ東西線「早稲田駅」徒歩7分

・参考サイト 甘泉園公園 | 一般社団法人新宿観光振興協会

 

六義園から小石川植物園を訪れ播磨坂へ!文京区の桜名所めぐり

 

六義園➜小石川植物園➜播磨坂

ソメイヨシノ(染井吉野)の発祥地といわれる旧染井村は現在の駒込から巣鴨あたりだということで、駒込駅前の交番際には「染井吉野櫻発祥之里 駒込」の碑があります。その少し先には「染井吉野桜記念公園」が続いています。ところがこちらは豊島区駒込。

今回最初に訪れる「六義園」は線路を挟んで反対の南側、文京区本駒込にあります。いまは閑静な住宅街のこのあたりでも江戸時代初期は御曲輪外おくるわがい)」と呼ばれる、江戸の内には入らない原野だったそうです。小石川あたりも将軍家の鷹狩場があった村でした。徳川5代将軍、綱吉の時代には大名屋敷や神社仏閣もでき、商人も行き交う街に発展していたようです。

六義園から小石川植物園までは、ゆっくり歩いて3〜40分ぐらいでしょうか。文京区には閑静な山の手ながら下町風な雰囲気が共存する町並みが点在しているように思います。一葉、漱石、荷風、啄木など多くの文人が居を構えたまちでもあります。小石川界隈には小石川後楽園などもあり緑豊かな環境が残っています。

小石川植物園からは千川道りを横断してすぐ先に本日最後の桜巡り目的地、播磨坂の坂下に着きます。六義園の枝垂れ桜はライトアップの夜桜で楽しみたいという方は、逆のコースがいいかもしれません。

・参考・文京区ゆかりの文人 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b014/p003884/index.html

六義園:大きなしだれ桜の幽玄な夜桜のすがた

六義園(りくぎえん)は、江戸時代を代表する回遊式築山泉水庭園で、国の特別名勝にも指定されています。この庭園は、徳川五代将軍・徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保(やなぎさわよしやす)によって、1702年(元禄15年)に築庭されました。六義園の名前は、中国の詩経に由来しており、和歌の世界を庭園に表現した雅な趣が漂います。

桜の季節には、庭園内のしだれ桜が特に注目されています。この樹齢70余年の大きなしだれ桜は、高さ15メートル、幅20メートルにも及ぶ壮大な姿を誇ります。満開時には、薄紅色の花が滝のように垂れ下がり、あたかも桜のドームに包まれているかのような幻想的な景観が広がります。また、六義園では春のライトアップイベントも行われ、夜桜の美しさを楽しむことができます。庭園全体が柔らかな光で照らされ、昼間とは異なる幽玄な雰囲気が漂います。庭園内を散策しながら、池に映る桜や、茶屋の抹茶を味わいながら春のひとときを過ごすのもいいですね。

《最寄り駅》
JR山手線「駒込駅」徒歩7分
東京メトロ南北線・「駒込駅」徒歩7分
都営地下鉄三田線「千石」徒歩10分

・参考サイト六義園 公益財団法人 東京都公園協会 https://www.tokyo-park.or.jp/park/rikugien/index.html

小石川植物園:静寂の中で楽しむ学びの桜

小石川植物園(こいしかわしょくぶつえん)は、文京区白山にある、日本で最も歴史のある植物園の一つです。東京大学が管理運営しており、正式名称は「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」です。元禄時代に設立された薬草園がその始まりで、学術的な研究の場であると同時に、市民の憩いの場としても親しまれています。

春になると、園内の桜が見頃を迎え、特に「ソメイヨシノ」や「ヤマザクラ」などが見事な花を咲かせます。

この植物園には江戸時代にルーツを持つ、国内最古級だと考えられる「ソメイヨシノ」があるそうです。(出典:ソメイヨシノ その起源探る全ゲノム解析|NHK

園内は広大かつ自然豊かで、都心にありながら静かな雰囲気が魅力です。混雑しがちな桜名所とは異なり、比較的ゆったりと桜を楽しむことができるのもポイントです。芝生エリアではピクニックを楽しむ人々の姿も見られ、家族連れにも人気があります。

小石川植物園は、季節ごとにさまざまな植物の表情を楽しむことができますが、特に桜が咲き誇る春は見逃せません。日常の喧騒から離れ、静かで贅沢な花見を体験できるおすすめのスポットです。

《最寄り駅》
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩8分
都営三田線「白山駅」徒歩7分

小石川植物園・公式サイト https://koishikawa-bg.jp/

播磨坂:「文京さくらまつり」が開催される名所

播磨坂(はりまざか)の界隈は、江戸時代に常陸府中藩主・松平播磨守の上屋敷があった地域でその名が残っているということです。道の両端の歩道に桜並木がつづき、中央にある遊歩道にも桜を含む植栽が公園風に整備されています。約200mにわたって約120本ソメイヨシノが咲き、その後少し遅れて鬱金桜(ウコンザクラ)なども咲きます。

1971年(昭和46年)度から始まった「文京さくらまつり」はこの播磨坂が会場です。コロナ禍で中止していましたが、2024年(令和6年)に5年ぶりに開催されました。期間中の2日間は車道を閉鎖し歩行者に開放されます。道路の両端と遊歩道の3列の桜が並び華やいだ景観を呈しています。

《最寄り駅》
東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」徒歩10分
東京メトロ東西線「早稲田駅」徒歩15分
東京メトロ丸ノ内線茗荷谷

・参考サイト播磨坂さくら並木 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b014/p003751.html

 

 

井の頭公園から小金井公園を経て羽村取水堰へ!西東京エリアの桜めぐり

井の頭公園・小金井公園・羽村取水堰と玉川上水

今回は東京西部の自然豊かな桜スポットを巡るコースです。1日かけて移動する少し長めのコースですが、都心から離れて広大な地の桜をを満喫しようという目論見です。井の頭と小金井の2公園ともに「日本さくら名所100選」公益財団法人日本さくらの会・選定)にも選ばれています。

さらに玉川上水まで移動して、堤両岸沿いの桜を愛でようという行程です。このあたりは江戸時代から花見で賑わう場所で、その名勝の面影を偲んで歴史に思いを馳せようという散策プランです。

少し距離がありますので各スポット間の移動には公共交通機関を利用すると便利です。巡る順序はご都合で組み替えてください。例えば井の頭公園➜玉川上水➜小金井公園のほうが順当だということもあるでしょう。

井の頭公園はJR中央線の吉祥寺駅から徒歩10分ぐらいでしょう。井の頭公園から小金井公園までは電車で移動し、さらに羽村取水堰まではバスを利用します。

あまり無理をなさらずに一ヶ所でのんびりと桜を楽しむのも一法です。

井の頭公園:池に映る桜と春の景色

都立井の頭恩賜公園(とりつ いのかしらおんしこうえん)は、東京都武蔵野市と三鷹市にまたがる広大な公園で、JR中央線・京王井の頭線の「吉祥寺駅」や「井の頭公園駅」からアクセスしやすい場所に位置しています。大正6年(1917年)に日本初の郊外型公園として開園し以来、地元住民や観光客に愛され続けています。

公園内の「井の頭池」を中心に、春には池の周りを彩る桜が見事です。ソメイヨシノを主として約500本の桜が植えられています。池の水面に映り込む桜と、遊歩道にかかる桜のトンネル下の散策に人気があり、多くの花見客が訪れる名所となっています。

また、池の上をボートを漕ぎながら桜を楽しむこともできます。ただし、「カップルでボートに乗ると別れる」というジンクスがあるとか……。真偽のほどは存じませんが、少し慎重になりつつ楽しむのも一興です。

桜が咲き誇る時期には、売店や屋台が並び、公園内は賑わいを見せます。さらに、公園内にある動物園や、井の頭自然文化園の展示施設も訪れる価値があります。自然と文化が共存するこの公園で、桜とともに春の訪れを満喫してみてはいかがでしょうか。

《最寄り駅》
JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」徒歩5分
京王井の頭線「井の頭公園駅」徒歩1分

・公式サイト井の頭恩賜公園https://www.tokyo-park.or.jp/park/inokashira/index.html#traffic

小金井公園:家族で楽しめる桜の広場

東京都立小金井公園(とうきょうとりつこがねいこうえん)は、西東京市に広がる都内有数の大型公園で、約80haもの広さを誇ります。桜の名所としても特よく知られれおり、ソメイヨシノを中心に約1,700本が植えられています。広々とした芝生のエリアや桜並木が続く遊歩道など、さまざまな形で桜を楽しむことができます。

桜の見頃時期には「小金井桜まつり」が開催されます。地元の特産品販売や、パフォーマンスなどのイベントも行われ、家族連れや友人同士で楽しめるお祭りムードに包まれます。

公園内には、江戸東京たてもの園という博物館施設があり、歴史的建造物が桜の背景となるユニークな景観が魅力です。また、広大な敷地には自転車専用コースやバーベキュー広場も整備されており、花見以外の楽しみ方も充実しています。

アクセスは、JR中央線「東小金井駅」または西武新宿線「花小金井駅」からバスを利用するのが便利です。広々とした空間の中で、のびのびと春を満喫できるおすすめの花見スポットです

《最寄り駅》
JR中央線「武蔵小金井駅」からバス15分
西武新宿線「花小金井駅」徒歩15分

・公式サイト東京都立小金井公園 https://www.tokyo-park.or.jp/park/koganei/index.html#traffic

羽村取水堰と玉川上水:桜並木の歴史散策

羽村取水堰(はむらしゅすいせき)は、多摩川から玉川上水への水の流れを制御する施設で、東京都羽村市に位置しています。この取水堰は、江戸時代初期に多摩川の水を江戸へ送るために作られた重要な施設で、周辺には江戸時代の上水技術を偲ばせる風景が広がります。

桜の季節には、取水堰周辺の遊歩道が見事な桜並木に彩られます。とりわけ「羽村の堰桜」と呼ばれるこのエリアの桜は、約200本以上のソメイヨシノが川沿いに咲き誇り、多摩川の清流との美しいコントラストが楽しめます。桜の時期には「羽村さくらまつり」が開催され、ライトアップが行われ、灯りに浮かぶ夜桜の風景が広がります。

取水堰から続く玉川上水沿いの遊歩道を、長閑にのんびりと桜を眺めながら、自然と歴史を感じる散策で春の一日を締めくくる……そんな散策コースになるといいですね。

《最寄り駅》
JR青梅線「羽村駅」徒歩20分J

・参考サイト▶ 史跡玉川上水と名勝小金井(サクラ)とは

 

まとめ

東京には数多くの桜名所が点在し、その魅力はエリアごとに異なります。歴史と自然を満喫できる芝公園から浜離宮のコース、都心の静かな癒し空間である代々木公園や青山霊園、皇居周辺の歴史と桜が調和する靖国神社から日比谷公園までのルートなど、さまざまな特色があります。さらに、文京区の静寂と風情が漂う六義園や播磨坂、西東京エリアの広大な自然が広がる井の頭公園や羽村取水堰など、それぞれの地域で異なる桜の楽しみ方ができるのも東京ならではの魅力です。

これらのコースは、一人でも仲間とでも楽しめるように工夫されています。桜の下で歴史に触れる散策や、庭園の美しさをじっくり味わうひとときは、日常の喧騒を忘れさせてくれる特別な体験です。

この春、ぜひ東京の多彩な桜スポットを巡って、心と体をリフレッシュさせてみませんか?訪れるたびに新しい発見があり、桜の美しさを再認識できることでしょう。今回ご紹介したコースを参考に、ご自分だけの素敵な花見散策を楽しんでください。